「帯状疱疹は本当にうつるか!ー水疱瘡との関係は?(前編)」では、帯状疱疹がどのようなウィルスであるのかご説明いたしました。後編ではどのような人が うつる のか、またどのような人が 帯状疱疹 を発症しやすいのかご説明いたします。
特に水疱瘡に罹っていない乳幼児、免疫機能が低下している老人、胎児に影響する妊婦への接触感染は要注意です。
帯状疱疹は本当にうつるか!ー水疱瘡との関係は?(後編)
帯状疱疹の原因と治療
水疱瘡に罹り体内に住み着いた水痘帯状疱疹ウイルスが原因で帯状疱疹が発症します。
高齢者、過労やストレスがたまっている人、膠原病などの自己免疫疾患のある人、HIVに感染している人、癌がある人、ステロイド系の薬を長期間服用している人などは、より発症リスクが高くなります。
治療にはウイルス増殖を抑える薬を使用します。皮膚状態が回復するまでには3週間~1ヶ月程必要です。水ぶくれがでたら、すぐにアシクロビル、パラシクロビルなどの薬を7~10日間の服用で治癒するようです。
また、最近の有効な治療法は、麻酔薬配合の塗り薬や抗ウイルス薬のバルトレックスの服用などがあります。
帯状疱疹に感染しないための予防策
帯状疱疹は免疫力が低下したときに発症しますが、その水痘帯状疱疹ウイルスは接触感染と飛沫核感染し、水疱瘡として発症します。
接触・飛沫核感染の予防
- 可能な限り接触を避け、手洗いとうがいをする
- 数メートルでは飛沫核感染の恐れがあるので、マスクをつける
予防接種を受ける
- 水疱瘡ワクチンが有効・・・高齢になって水疱瘡に罹患すると症状が悪化する場合があります。
水疱瘡と帯状疱疹
水疱瘡と帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こります。水疱瘡はこのウイルスがはじめて感染したとき発症し、水疱瘡に罹患したことのある人の免疫力が低下したときなどに起こるのが帯状疱疹です。
普通は高齢者の病気です。水痘帯状疱疹ウイルスは感染力が強く、接触・空気(飛沫核)感染があります。2~3週間の潜伏期間後、発熱し、赤い斑点から水ぶくれ、黒いかさぶたへと変り、1週間ほどで治ります。
水疱瘡で体内に増殖したウイルスは、水疱瘡が治癒しても体内にとどまり、帯状疱疹を起こす機会をうかがっています。
水疱瘡は脳炎、肺炎や皮膚の細菌感染症などの合併症をともない重症化することがあります。
特に、アトピー性皮膚炎などの病気のある人は注意が必要です。水痘ワクチンで予防しますが、2回接種が推奨です。
まとめ
帯状疱疹は本当にうつるか!ー水疱瘡との関係は?(後編)
帯状疱疹の原因と治療
帯状疱疹に感染しないための予防策
水疱瘡と帯状疱疹