高齢になると誰でも多少は耳が聞こえにくくなるものです。しかし、ある日起きてみると急に耳が片方聞こえなくなっているということが起こることがあります。
それは、突発性難聴といわれる耳の病気です。
今回は、 突発性難聴 になる前におこる見逃せない 初期症状 についてご説明します。
突発性難聴の見逃せない初期症状について(前編)
突発性難聴とはどのような病気なのか
突発性難聴は突然耳の聴力が低下して、音や言葉が聞き取りづらくなる病気です。耳の病気を患ったことのないような健康な方が、ある日突然原因もよくわからずになってしまうという特徴があります。
以前は、50代~60代の方が患う病気として多くみられましたが、最近は若い世代でも発症しており、男女の性別差はありません。年々突発性難聴の方の数は増加しているにもかかわらず、原因がまだ解明されていないのが現実です。
適切にかつ早期に治療をすれば、発症したときと同様に急激に改善することも多いようです。
しかし、治療をしても改善しないケースもあります。副症状としてめまい、耳鳴り、吐き気、嘔吐などは徐々に改善しても、難聴に関しては回復が難しい場合も多いのも現状です。
突発性難聴の見逃せない初期症状をチェック
1.片方の耳に何かが詰まっている感じがすることです。耳の中に綿が詰まった感じがするとか、水中に潜ったときに感じる耳がもごもごする感覚、耳に水が入ったような感じなど感じ方はさまざまですが、いきなり片耳がふたをされたような感じがします。
2.片方の耳だけに耳なりがします。ザーザーといった音がずっと耳に響きます。普通の耳なりとは少し違って、骨から伝わるような感覚があるという方もいらっしゃいます。
耳鳴りは急に始まることも多いのですが、その中には、継続的にずっと耳鳴りが続いていたという方もおられます。何かおかしいなと思いつつ放置して、一向に改善しないと感じている矢先に少しの小さい音も大きく耳に響くまでになり異常に気付きます。
少し異変は感じている可能性がありますので注意が必要なポイントです。
3.片方の耳の聞こえ方がおかしくなります。周囲の音が耳の中で反響して大きな音に聞こえたり、不定期にザーザーという音が聞こえます。水中で聞こえているような感覚と金属音が重なったような音に聞こえることもあります。
4.軽いめまいがすることです。ぐるぐると回るほど症状が重い場合もありますが、頭がふらふらするような軽めのめまいもあります。めまいがすると気分も悪くなり、吐き気や嘔吐の症状があります。
このような初期症状がありますが、片方の耳だけに起こることがほとんどです。ある日突然にこのような症状が起こることが多いために、予測や予防することが難しい病気ではあります。
突発性難聴の場合は上のような初期症状が出てからできるだけ早い治療をすることが大変重要になります。症状があらわれてから治療を開始するまでの期間が短ければ短いほど完治する確率が高くなるといわれています。
できれば、初期症状がでてから48時間以内、遅くても1週間以内には耳鼻科を受診するようにしたいものです。
まとめ
突発性難聴の見逃せない初期症状について(前編)
突発性難聴とはどのような病気なのか
突発性難聴の見逃せない初期症状をチェック