「あなたは椎間板ヘルニアの症状を知っていますか(前編)」では、椎間板ヘルニアの代表的な症状をご紹介いたしました。後編では、 椎間板ヘルニア だと自分でわかる自覚症状や重症化した場合の 症状 についてご紹介いたします。
特に重症化した症状が見受けられる場合は、早急に医療施設を受診しましょう。
あなたは椎間板ヘルニアの症状を知っていますか(後編)
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自分でかわる自覚症状とは
日常の生活の中で、ふだんと違う次のような自覚症状がある場合は椎間板ヘルニアであることを疑う必要があります。
感覚が鈍くなる
下半身において左右で感じ方が違う、足を触っても感覚が鈍いなどの症状を感覚障害といいますが、知覚神経が圧迫されたことによって発症します。
足が冷たい
ふだんと違い片方の足だけが冷たく感じる場合、ヘルニアによって神経が圧迫されている可能性があります。
腰の部分に集まる神経は自律神経・運藤神経・知覚神経がありますが、自律神経を圧迫されるときには、足の冷たさを感じます。靴下を履いても片方だけの足に冷たさがある場合などは、椎間板ヘルニアの可能性があります。
筋力が低下する
腰にある運動神経がヘルニアによって圧迫される場合にあらわれる症状が筋力の低下です。具体的な症状としてはちょっとした段差でつまずく・スリッパが脱げやすい・足首が回らないなどと、つま先・足首などの筋力の衰えが症状としてでてきます。
このような筋力の低下は、腰痛などの痛みが収まったあとにでてくることが多く、見逃さないように注意が必要です。
立っているのがつらい
立っているという状態は、腰から上にある頭・胸などの重さがそのまま腰から下にかかることになります。椎間板ヘルニアの場合は、ふくろはぎの外側・足の裏側のしびれとなってあらわれますので、立っているのもつらいという症状になります。
立ち上がるときがつらい
座った状態から立ち上がろうとする際に、足腰に体重の負荷がかかりますので、神経を圧迫されると痛みが生じます。
座っているのがつらい
長い間でもなく10分から15分ほど椅子に座っていてもつらいという症状は椎間板ヘルニアの症状です。腰椎において神経を圧迫していることから起きる痛みです。座ることは立っている状態よりも多くの負荷を腰椎にかけているためです。
歩くと足にピリピリとした痛みがある
長時間(30分以上)歩くと腰が痛い・足にピリピリとした痛みがでる場合があります。このピリピリとした痛みは放散痛といいますが、運動神経への圧迫によっておきますので、足首が動かない・ひざの裏側がつるような感じとなり歩きにくくなります。
前かがみになると痛む
前かがみになると椎間板の内部の圧力が高くなり、さらにヘルニアが神経を強く圧迫することにより痛みが強くなります。
膝を伸ばした状態で下肢の持ち上げができない
椎間板ヘルニアの自己診断の簡易検査法として良く知られている方法ですが、仰向けに寝て片足を交互に30度ほど上げた時に腰・おしり・足にしびれ・痛みがあれば椎間板ヘルニアを疑います。通常の場合は70度までは痛みもなく上げることができます。
重症化した症状とは
椎間板ヘルニアを悪化させた場合には次のような症状がおきます。
排尿しにくい
椎間板ヘルニアが進行したときに出る症状として、「排尿しようとしてもすぐに出ない」・「排尿したあとの残尿感がある」があげられます。この原因は、脊髄にある膀胱に関係する神経が圧迫されるときに起こる症状で、膀胱に尿がたまっていても認識できないためです。
頻尿になる
この症状も気づきにくい症状ですが、脊髄にある膀胱に関係する神経が圧迫されることによって起きます。膀胱にすぐに尿がたまることで頻尿となることがわかっています。
便秘になる
椎間板ヘルニアの痛みによって排便できない・便秘になる症状が出ます。排便するときの力みにより椎間板の内部の圧力が高くなり、椎間板の神経が飛び出して排便障害を引き起こすといわれています。
これらの3つの症状は重大な病気となる可能性がありますので、発症した場合は医療施設にて診察を受けて下さい。
まとめ
あなたは椎間板ヘルニアの症状を知っていますか(後編)
自分でかわる自覚症状とは
重症化した症状とは