突然の激痛を伴う発作が足先などに襲われた場合、医療機関においては痛風であるという確定診断をおこない治療を開始します。
痛風 の 治療 は薬物と食事による2種類の治療にわけられ、これらの治療をしっかりと継続して行わないと合併症の併発などを起こす可能性がありますので注意して下さい。
あなたは激痛を伴う痛風の治療を正しく理解していますか(前編)
痛風であることの確定診断はどのように行われるのか
痛風の発作は激痛に伴いその部位に熱が出て赤く腫れるという症状ですが、同じような症状をもつ病気が他にもあります。
似たような病気としてあげられるのは、尿酸の結晶ではなくカルシウム結晶が関節に集まる「偽痛風」、多くの関節が腫れる「関節リュウマチ」、「変形関節症」、「外反母趾」などです。
このため、痛風であるかどうかを適確に診断する必要があり、「発作の起こった部位と症状」、「痛みのピーク」、「尿酸値」、「レントゲン所見」などのような観点から11項目の診断基準を判定して6項目以上があてはまれば最終的に痛風であると診断します。
痛風の治療の進め方は
痛風と診断された場合の治療の進め方の基本的目的は、「尿酸値を発作の起きない値にコントロールすること」、「腎臓障害及び尿路結石などの合併症を引き起こさないこと」及び「高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満などの生活習慣病を引き起こさないこと」の3つがあげられます。
このために最初の治療は発作の痛みを軽減する為の薬物治療を行い、発作の痛みが完全に収まれば次の治療として尿酸値を下げるための薬物治療と食事療法が開始されます。
痛風の治療を進めていく上では、尿酸値の値を6ml/dl以下にコントロールすることが一般的に行われています。痛風は発作を一度起こすと、一生に渡って付き合ってかなければならない病気ですので、常に尿酸値をコントロールすることが大事です。
発作の痛みを軽減する治療とは
発作の痛みを抑える治療としては、二つの目的のために二種類の薬物治療を行います。
最初に使用する薬物は、発作の初期段階又は前兆現象が現れた時に使用する「コルヒチン」という薬です。この薬は激しい痛みになった時には効きませんのであくまで事前に発作を防いで症状が重くなることを抑えるために使用します。
二番目に使用する薬物は「非ステロイド系抗炎症薬」という薬であり、発作の激痛の原因である関節での炎症を軽減して痛みを抑える目的で投与されます。
但し、高齢者の方でこの薬の副作用によって腎障害を起こす場合がありますので、その場合は副腎皮質ステロイド剤を使用します。
ほとんど場合、発作の激痛が収まってから病院へ行くケースが多いため、「コルヒチン」を使用する場合は発作後より予防的措置として使われます。従って、発作の痛みを軽減する治療は主に関節炎を抑えることを目的としています。
まとめ
あなたは激痛を伴う痛風の治療を正しく理解していますか(前編)
痛風であることの確定診断はどのように行われるのか
痛風の治療の進め方は
発作の痛みを軽減する治療とは