患者の90%は男性であると言われている痛風という病気。その発作の痛みは「風が吹くだけで痛い」というほどの激痛を伴います。 痛風 になる原因は明らかですが、事前にどのような 発作 が起こり、どのように対応するかを知っておくことが予防する上でも重要です。
あなたを襲う突然の激痛、痛風の発作を知っていますか
発作とはどのような症状でしょうか
痛風の発作を経験された方の感想を聞くと、どなたも「今までに経験のした事のない痛み」という言葉で表現をされており、「キリに刺された様な痛み」、「骨を砕かれた様な痛み」などのこれ以上の表現が難しいほどの痛みである事を述べられています。
その痛みを伴う発作が突然襲ってくることによってパニックに陥ったという方もおられます。この激痛は2~3日すると収まって来る為、そのままにして置く方が多いのですが、その後また発作が繰り返されさらに痛風が悪化することがあります。
一般的には、激痛の発作後2~3時間経つと、痛みの部分に熱を持ち、赤く腫れあがるという症状を伴います。しかし、痛み以外の症状が必ずすべて伴うとは限りません。
発作の前兆現象として、後になって考えると「むずむずした」、「チリチリした」というような症状が発作部位にあったという方もいます。
発作はどのような時に起きるのか
痛風の原因は尿酸値の増加であり、この増加した尿酸が結晶化してある部位に集まることにより発作が起きます。
多くの場合は、就寝中の血圧が低い状態で、血液の巡りが悪くなり体温が下がった部位に尿酸の結晶が集まり発作を起こします。その結果、深夜から早朝にかけて発作が起きることが多くあります。
しかし、それ以外に尿酸値が急激に上昇した次のような場合に発作が起きることもあります。「酒の飲み過ぎ・食べ過ぎた後」「サウナの後の大量の発汗時」「エアコンの当たり過ぎによって身体が冷えた時」「長い時間をきつい靴を履いて歩いた時」などの場合に発作がおきる事が分かっています。
また、治療中の尿酸を下げる薬を飲んでいる時に発作が起きる場合もあります。これは、尿酸値が急に低下することによって生じる発作であり、医師から指導されている投与量より多い量の薬を飲んだ場合に起きますので注意が必要です。
発作はどの部位に襲ってくるのか
発作は尿酸の結晶が集まりやすい部位で起こります。人間の身体の中で「温度が低い部位」「動かす頻度が高くて、負担のかかりやすい部位」などがその部位に相当しますが、ほとんどの場合(約90%)は膝から下の足の関節で起こります。
膝、アキレス腱、くるぶし、足の甲などがそれに相当しますが、痛風の発作部位の約70%を占めているのが親指の付け根です。通常は片足側だけの1ケ所だけに発作が起きるのですが、両足同時に発作が起きる場合も稀にあります。
膝より上部にて発生する部位ではひじ、手首、指などがありますが、肩の関節・股関節のような大きくて深みのある関節で起こることはありません。
発作が起きた時はどうするか
発作が起きたら、すぐに保冷材や氷をいれたビニール袋等を患部に当てて冷やすことを最優先に行って下さい。そして患部を心臓より高い位置にして安静にすることが大事です。
次のような対処法を行ってはいけません。
- 患部をマッサージする
- 温湿布を貼る
- 風呂で患部を温める
同時に、痛みを和らげる為に市販の鎮痛薬を投与することは対処療法としてお勧めしますが、サリチル酸を含むアスピリン系の鎮痛薬は避けて下さい。症状を悪化させる可能性がありますので、事前に市販薬の添付文書を良く読んで下さい。
又、アルコール摂取は症状を悪化させるだけではなく、発作の慢性化を引き起こす可能性がありますのでやめて下さい。
少し、痛みが収まってから、痛風の専門医のいる医療機関又は整形外科・内科を受診して適切な治療を受けて下さい。
その後、医師からもらった薬剤についても痛みがなくなったからと思って自己判断で飲むことを止めないで下さい。再発作する可能性があり、その痛みは最初の発作よりはるかに強くなり、痛風の慢性化になる可能性が高くなります。
痛風の慢性化は腎臓障害や尿路結石という合併症を引き起こすことになります。間違った対処法はさらなる症状の悪化を招きますので、正しい対処法を理解しておいて下さい。
まとめ
あなたを襲う突然の激痛、痛風の発作を知っていますか
発作とはどのような症状でしょうか
発作はどのような時に起きるのか
発作はどの部位に襲ってくのか
発作が起きた時はどうするか