突然の痛みの発作を伴う痛風の治療は、医療機関にて痛風であるという確定診断を終えてから治療が開始されます。治療の進め方は目的別に薬物治療と食事治療の2種類の方法で行われます。
使用される薬の効能、また、間違った 薬 の使い方などをしっかりと理解しておくことが 痛風 の治療では重要です。
あなたは痛風の治療に使用される薬を理解していますか(前編)
痛風の薬物治療の進め方は
痛風の診断基準に該当して痛風であると診断されてのちに、痛風の治療を開始します。痛風は根本原因である尿酸が結晶化して主に足の下部にて激しい痛みを伴う発作を起こします。
痛風の薬物治療方法は「発作の痛みを軽減する治療」と「尿酸値を下げる治療」の2つのステップにて進められます。
発作の痛みを抑える薬物治療は目的に応じて2種類の薬を使用します。その後、痛みが完全に収まった段階で、尿酸値を下げるための薬物治療(2種類の薬物)と食事療法が開始されます。痛風の治療は薬物治療が基本となって進められます。
さらに、痛風の治療の指標である尿酸値は6ml/dl以下に維持するように治療を継続していきます。痛風発作の再発を防ぐためにも、常に尿酸値をモニターして管理することが大事です。
発作の痛みを軽減する薬とは
発作の痛みを軽減する薬物治療は、目的に応じて2種類の薬を使用します。
最初に使用する薬物は、「コルヒチン」という薬で、発作が起きた初期の時期又は発作の前兆現象が現れた時に使用します。この薬は好中球の働きを抑えて事前に発作を防いで症状が重くなることを防ぐために1回0.5gx1錠を4時間以上の間隔で服用します。
但し、多量に服用すると副作用として腹痛・下痢のような症状があらわれますので注意が必要です。「コルヒチン」にはジェネリック薬はありません。
二番目に使用する薬物は、関節炎と痛みを軽減することを目的として「非ステロイド系抗炎症薬」という薬が投与されます。現在、日本では7種類の薬剤が処方されており、カプセル剤・錠剤・坐剤の3つのタイプに分かれています。
「非ステロイド系炎症薬」は痛風の発作に伴う痛み・炎症の原因となっているプログラスタンジンの産生を減らす作用があります。
一方でこの薬の副作用によって胃壁への障害を起こす場合がありますので、胃の粘膜を保護する薬剤を併用する時もあります。
また、高齢者の方では腎障害を起こす場合がありますので、副腎皮質ステロイド剤を使用します。
副腎皮質ステロイド剤は強い抗炎症作用がありますが、すぐに使用を中止すると炎症を再発する可能性がありますので1週間ごとに服用する量を減らしていき3週間までに投与を中止するという治療を勧めています。現在、日本では2種類の副腎皮質ステロイド剤が使用されています。
通常、多くの方は発作の激痛が軽くなってから医療機関へ行く場合が多いため、「コルヒチン」を使用する場合はほとんどなく、発作の痛みを軽減する治療は主に関節炎を抑えることを目的としています。
まとめ
あなたは痛風の治療に使用される薬を理解していますか(前編)
痛風の薬物治療の進め方は
発作の痛みを軽減する薬とは