病気になったときに薬物は、有効的に活用すれば非常に万能なものです。この薬物を間違った使い方や思い込みで過剰使用をしていると薬物依存の悪循環にはまってしまうことがあります。
薬物 依存の悪循環 とは何か、身近な薬でもなぜそうなってしまうのかお伝えします。
いつの間にか薬物依存の悪循環!身近な薬でもなる?
薬物の依存は遠い話ではない
生きていく中で、人と薬物は切っても切れない関係にあるといえるのではないでしょうか。
薬物依存という言葉だけを聞くと、他人事のような世界の話だと思ってしまいがちです。高齢者でも多い身近な依存としては、薬物依存でしょうか。
睡眠薬や鎮痛剤、頭痛薬、下剤、過剰なほどの湿布・塗り薬を処方してもらう、本来必要のない薬を飲まないと穏やかに過ごせないなど、身近にこのような高齢者がおられるかもしれません。
医師から必要ないと言われているのに、ご自身が「必要だから」と言い切って処方してもらっている薬物はありませんか?
このように、自覚のない薬物依存や依存の悪循環は身近でも起きていることがあるのです。
薬物依存とは
薬物依存の定義は、世界保健機関(WHO)によると、「精神的に時には身体的にも起こる状態。生体と薬物の相互作用によってもたらされる、その薬物の精神的な効果を体験しようとして、あるいはその薬が切れたときの不快を避けようとして、持続的または周期的に、薬物を摂取したいという衝動を常に伴っている」としています。
薬物を服用したら痛みが引いたので、1日の用法量以上に服用しないと痛みが辛い、この薬物を塗らないと痛くてしょうがない、飲まないと眠ることができない、湿布や塗り薬を毎日過剰なほど貼付・塗布しないと不安になるといった薬物に対する強迫的要求が強い精神依存、薬物を常に摂取した状態でないと、身体が禁断・離脱症状を現す身体依存であります。
薬物依存の悪循環とは
薬物の依存の悪循環に最初から、陥っていることはありません。依存の悪循環になるまでの過程としては、最初にその薬物を摂取し、薬物による有効な効果を感じます。
痛みやかゆみ、不眠などの原因で悩まされていた事柄が、一気に解決すると、人の脳は快感を覚えます。再び困った症状がでてくると、解決したいという薬物への欲求が生まれます。この要求が限度を超えてくることがあるのです。
有効な薬物であっても逸脱した用途・用法で大量摂取している状態を薬物乱用といいます。
この薬が切れたら身体がおかしくなってしまうかもしれない、きっとなるはずだ、痛みで苦しくてしょうがない、薬物がないと眠れないなど、何かと理由をつけては、薬物に頼ろうとします。
このようになってくると、1日中自身の体調に不安がつきまとう状態で、原因解決に向けた生活習慣ではなく常に薬中心の生活になり、生活習慣の乱れや活動性が低下します。
薬物依存の悪循環とは、精神依存、身体依存のループから抜け出せなくなっていくことなのです。
薬物だけじゃない依存の悪循環
覚せい剤や大麻、危険ドラッグなどの違法性薬物だけが依存の悪循環に陥るわけではありません。
依存にはそれぞれ分類することができます。
薬物や食べ物・アルコールやたばこなどの嗜好品などの「物質依存」や、買い物やギャンブル、万引きをするスリル、スマートフォン、ゲームなどの「行為・過程依存」、特定の人にだけに依存する「関係依存」などがあります。
近年、社会問題にもなっている事柄も多いのではないでしょうか。薬物など違法性がないものでも依存の悪循環に陥ると、欲しい量だけ処方してくれない場合、暴言や暴力にでることや病院を転々として処方してくれる医師を探す等の行為も実際にあるようです。
依存の悪循環に気がついたら
身近な方、ご自身が薬物の悪循環にいると気がついたらどのようにすればいいのでしょうか。そのような事態になっていることを認めたくない方が多いようです。
しかし、依存という病気にかかってしまっている状態ですので早めの治療が必要です。精神科などで、依存の治療をしますが本人が認めない・通院拒否の場合、かかりつけ医や周囲の協力を得て治療を受けて頂くことが必要です。
離脱症状や禁断症状で、さまざまな精神・身体症状がでることでしょう。しかし、健やかな生活とは、薬物に頼りきる生活ではありません。
その人らしく健康に穏やかに過ごせることが、高齢者にとっても理想の生活ではないでしょうか。
まとめ
いつの間にか薬物依存の悪循環!身近な薬でもなる?
薬物の依存は遠い話ではない
薬物依存とは
薬物依存の悪循環とは
薬物だけじゃない依存の悪循環
依存の悪循環に気がついたら