腰椎分離症 はぎっくり腰などの急性のものとは違い、組織の劣化に負荷がかかり、その負荷に耐えられず発生してしまう怪我のため年配の方に多い怪我と言われています。歳を重ねても元気に楽しく生活したいものです。そのためにも今から防ぐことのできる怪我は予防していきましょう。
高齢者に多い腰椎分離症を知ろう!予防しよう!
腰椎分離症とは?
腰椎分離症とは、腰椎の椎体と椎弓が離れてしまった状態をいいます。腰椎の分離が起きただけでは、痛みが出ない場合も多いといわれています。また、腰椎分離症は通常の腰痛とは異なった症状がみられる場合があります。
例えば、腰が疲れやすい、だるさ、重たい感じがするなどの症状がする場合や、長時間立ち続ける、腰を反る、腰の中心あたりにある骨を押すと痛みを感じるなどがある場合は腰椎分離症の可能性があります。
どの部分に起こりやすいか
腰椎分離症が起こりやすい腰椎は脊椎の中の一部です。ちなみに、脊椎とは、普段私たちが背骨と呼んでいる場所のことを指しています。この脊椎は全部で24個の椎骨の集合体で、そのうち腰椎は5つの椎骨から構成されています。
腰椎は上から第1~5腰椎とそれぞれ名付けられていますが、特に第4腰椎と第5腰椎にかかる負担はとても大きいものとされています。
この2つの骨は、骨盤や腹筋と共に上半身からの負荷を支えるため、この部分に腰椎分離症も起きやすくなっているといわれています。
どのような痛みがあるか
ほとんどの場合が、腰痛のような痛みがありますが、稀に下半身の痛みやしびれが伴うことがあるそうです。
具体的には、長時間同じ姿勢でいると腰が痛くなる場合や、背中を反る、座る、立つ、歩くなど繰り返して同じ動作を続けると痛みが出る場合などがあります。また、激しい運動をしている際に突然腰が抜けたような状態になる場合もあるそうです。
腰椎すべり症との違い
腰椎分離症とすべり症は、発生の原因や症状が似ていますが、根本的に違うものといわれています。
分離症の場合は椎骨の骨折が原因で腰痛がおきますが、すべり症は椎骨がすべる(ずれる)ことによって腰痛が起きるといわれています。
なぜ高齢者に多い怪我なのか
高齢者に多いといわれる理由は、腰椎分離症の発生原因にあるといわれています。この腰痛を引き起こす主な原因は加齢による靭帯組織や椎間板の劣化といわれています。
年齢を重ねていくうちに、組織は劣化していきます。この劣化に気が付かずに若いころと同じような負荷をかけてしまうために高齢者に多い怪我となってしまうのです。
予防方法
腰椎分離症の予防方法としては、運動と正しい姿勢を保つことといわれています。
まず、運動では腹筋や背筋などの筋力トレーニングはもちろん大切ですが、高齢の方にとっては難しい場合もあると思います。そのような場合には特に、ウォーキングなどの有酸素運動が勧められています。
継続して筋肉を動かしながら酸素を供給し、新陳代謝を高めることで筋肉が常に鍛えられる状態になるためです。無理のないペースでコツコツとこの有酸素運動を続けていくことが腰椎分離症の予防になるといわれています。
また、正しい姿勢に関してはしっかりと姿勢をのばすことです。座っている場合には背もたれによりかからず、両足を地面にきちんとつけることがポイントです。
姿勢を保つ際に気を付けることは、足を組まないことと、最低でも2時間ごとに立つことで姿勢を変えてください。
足を組んでしまうと、骨盤だけでなく脊椎のつながりがずれてしまうのです。姿勢を変える理由は、座っている時は立っている時に比べて1.5倍も腰に負担がかかっているといわれているためです。
痛みの出る前にしっかりと予防することが大切になってきますので、自分のペースでできる予防法を試してみましょう。
まとめ
高齢者に多い腰椎分離症を知ろう!予防しよう!
腰椎分離症とは?
どの部分に起こりやすいか
どのような痛みがあるか
腰椎すべり症との違い
なぜ高齢者に多い怪我なのか
予防方法