手術後の癒着や病気によって、腸内にガスや腸液、糞便などが充満し、排便や排ガスもなくなり、腹痛、嘔吐、腹部膨満などの症状を引き起こしてしまう腸閉塞。時には危険な状態になることもあります。
ここではそんな 腸閉塞 を最低限 予防 する方法をご紹介します。
腸閉塞を予防するためのポイント
毎日の排便を習慣にし便秘をしない
腸閉塞は名前の通り、腸が閉塞すること、詰まることで起こるものです。便秘だけが腸閉塞の直接の原因ではありませんが、それを予防するにはまず毎日の排便習慣は欠かせません。
排便の性状や量も確認が必要です。少量の硬便が出ていてもそれを毎日とカウントしてしまうのは間違いです。残便は悪玉菌を増殖させるので、腸閉塞の誘因となります。
食事内容や運動、ストレスの除去などで便秘を防ぐようにしましょう。
消化しやすい食品を摂り腸内環境を整える
便秘をしないためには、水分をこまめに取り、消化の良い食品を摂ることが第一です。
消化の良い食品と言えば、食物繊維を多く含む食品と思われるでしょうが、加齢によって腸の働きが衰えると便秘を引き起こすので、高齢者の場合は食物繊維の摂りすぎも、かえって腸を詰まらせる原因になるので注意が必要です。
消化の良い食品の一例として乳製品であれば牛乳・ヨーグルト・チーズ・スキムミルクなどがあげられます。乳製品は乳酸菌を含んでいるので整腸作用があります。芋類や果物(りんごやバナナなど)も良いでしょう。ご飯であればお粥の方が良いですね。
また、現在では足りない乳酸菌を補充するためのサプリメントも数多く販売されていますが、あくまでも不足分を補うつもりでの摂取をお勧めします。
これとは逆に、タンニンを含む緑茶やコーヒー、体を冷やす冷たい飲食物は腸の蠕動が弱まり便秘しやすいので控えたほうが良いでしょう。
ストレスを避ける
さまざまな病気の一因としてストレスがあげられています。腸閉塞もその限りではありません。腸閉塞とストレスは無関係に思えるかもしれませんが、ストレスを抱えることによって腸内の善玉菌が減少し、大腸菌などの悪玉菌が増殖します。
これによって便秘など腸閉塞に繋がる症状を引き起こし、さらに便秘せず腸内環境を整えることは、大腸がんも未然に防ぐことに繋がります。日頃からストレスを避けて過ごすか、自分なりのストレス発散法を見つけておくことが大切です。
運動
そもそも腸閉塞はあまり体を動かさない人に多く起こっています。
手術を受けた後に起こる腸閉塞はもちろんですが、体を動かす機会の少ない人や高齢者は腸閉塞を起こすリスクは他の人より高くなります。
腸の蠕動運動が正常であれば腸閉塞は起こしません。ウォーキングや、歩くことが出来なければベッド上でのゴロゴロ寝返りなど適度な運動を日頃から行なっていることで予防することができます。これはイコール便秘の予防ということにもなります。
長く続けられる運動を習慣付けられるようにしましょう。
下剤や漢方薬の服用
出来るだけお薬には頼りたくないかもしれません。ですが、病院では腸閉塞後の患者さんには下剤の処方は必ずあります。ご自分での排便コントロールが難しい方は下剤の服用もひとつの方法ではないでしょうか?
漢方薬にも整腸作用のあるものがあります。同じお薬を長期間服用していると常用性により効き辛くなってくることもありますので、医師と相談しながら進めていってください。
まとめ
腸閉塞を予防するためのポイント
毎日の排便を習慣にし、便秘をしない
消化しやすい食品を摂り、腸内環境を整える
ストレスを避ける
運動
下剤や漢方薬の服用