肺炎は肺に炎症が起きる病気です。原因によって細菌性、ウイルス性、その他の病原微生物の肺炎に分類されます。肺炎はどの年代の誰にでも起こる病気ですが、抵抗力の弱い小児や高齢者に多くみられます。
肺炎は治療すれば完治することがほとんどですが、悪化すると重篤化し生命に関わってくる恐ろしい病気でもあります。特に高齢者の場合は、重篤化する事も多く高齢者の死因の4位になっています。肺炎の治療は基本的には安静や薬物によって治療していきますが、必要に応じてはその他の治療も併用して行っていきます。
肺炎 の 治療 ではどのような事が行われているかここでは書いていきたいと思います。
肺炎の治療はどんな事が行われるのか
治療の基本となる「安静と保温」
肺炎の治療の基本は安静にして保温することです。肺炎になると高熱や激しい咳などの症状がみられる事も多くあります。これらの症状は多くの体力を消耗する為、出来るだけ安静にして体力を温存する事が肺炎を早く治す近道となります。
ベッドから全く動いてはいけないという事はありませんが、出来るだけ横になって休む時間を多く取ることが大切です。入浴などは体力を想像以上に消耗するため、症状が激しい時は避けて身体を拭く程度に留めておきましょう。
また、身体を冷やす事も同じく体力消耗に繋がり、抵抗力もますます下げてしまいますので保温に努めるようにして下さい。
「薬」によって症状を和らげます
肺炎の原因となる病原体は色々な種類がありますが、どのタイプであっても薬物を使って治療する事がほとんどです。この治療法を薬物療法と言いますが、これは原因療法と対症療法に分かれます。
原因療法とは、肺炎の原因となる細菌やウイルスをやっつけるための薬を投与する事です。この薬は肺炎の原因となっている細菌やウイルスなどの種類によって異なり、細菌性の場合は抗生剤の投与、ウイルス性の場合は抗ウイルス薬を投与します。
これらの薬は体調が良くなったからと言って自己判断で勝手に中止すると肺炎が再発させる原因にもなるため、必ず医師の指示に従って服用するようにします。薬を飲む事が困難な場合は点滴で投与していきます。
一方、対症療法とは肺炎による発熱や咳などの症状に対して薬を投与するものである。発熱に対しては解熱剤、咳に対しては咳止めや去痰薬などを服用します。
水分補給に努め脱水を予防
肺炎では高熱が出る事も多いため脱水を予防する事も重要になります。脱水は意識障害や腎機能障害など重篤な二次的障害をもたらす可能性があるからです。特に小児や高齢者の場合は脱水になりやすいので意識して水分を補給する必要があります。
高熱や咳が出現している時は身体の代謝があがっていますから、いつも以上に水分を摂取する必要があります。しかし、症状が重篤であったり、何らかの理由で口からの水分摂取が困難な場合、点滴で補液を行っていきます。
ここで注意しなければいけないのは発熱がみられない肺炎の場合です。特に高齢者の場合、肺炎になっても熱が出ない事があります。発熱がなければ脱水にならないというのは間違いで、食欲が落ちており十分に水分が摂れてない事も多くあるため細心の注意を払う必要があります。
その他の治療
ここまで述べた、安静・保温・薬物療法・水分補給が肺炎の主な治療となりますが必要な場合、その他の治療も追加して行っていきます。肺炎が悪化して身体に十分に酸素を取り込めない場合は酸素投与を行います。重篤な場合は人工呼吸器を装着することもあります。
またこれは肺炎の治療が終了した後の生活上のことですが、タバコやほこりなど気道を刺激するような物を避けることで再発を予防する事が出来ます。
まとめ
肺炎の治療はどんな事が行われるのか
治療の基本となる「安静と保温」
「薬」によって症状を和らげます
水分補給に努め脱水を予防
その他の治療