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誤嚥性肺炎を繰り返す方の観察項目

sai

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haien kansatsukoumoku

高齢者の肺炎の多くを占める誤嚥性肺炎では再発することが少なくありません。誤嚥そのものをなくすことは難しいので、予防と早期発見が重要になります。

高熱などの典型的な 肺炎 の症状は少なく、微熱、だるさ、食事摂取量や活動度の低下などの 観察項目 に気を配ることが大切で、特に“なんとなく元気がない・活気がない”といった異変に注意してください。

家族のみでの観察には限界があるので、サービスを利用するなどの工夫が必要です。


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誤嚥性肺炎を繰り返す方の観察項目


- 目次 -

  • 高齢者では特に誤嚥性肺炎が多い
  • 誤嚥性肺炎の症状は非特異的である
  • 誤嚥性肺炎に早めに気づくポイント
  • 観察する“目”を増やそう

高齢者では特に誤嚥性肺炎が多い

年齢が進むと嚥下機能(水分や食物を飲み込む能力)が低下していくために、すべての高齢者が肺炎、特に誤嚥性肺炎(aspiration pneuonia)を起こすリスクが増加します。実際に高齢者の肺炎の多くが誤嚥性肺炎であるとされています。

誤嚥性肺炎を発症して医療機関で治療を受け順調に軽快しても、誤嚥そのものをなくすことは困難なことが多く、再び肺炎を発症する人が少なくありません。

したがって誤嚥性肺炎を発症して軽快した方は、その次の肺炎の予防と、再び肺炎を起こしてしまったときの早期発見、そして早期の医療機関受診が重要になります。

特に高齢者で認知症がある人などでは自分の体の不調に気づくのが遅くなる、あるいは不調を上手く家族など周囲の人に伝えることができない傾向があります。

そこでこの項では周囲の人が早めに肺炎を起こしていることに気づくために観察する項目について説明します。

なお誤嚥性肺炎の予防については別項で解説していますので、是非一読されることをおすすめします。


誤嚥性肺炎の症状は非特異的である

典型的な肺炎の症状には38℃を超える高熱、咳、痰の量が増えるなどがあります。しかし高齢者ではこのような症状に乏しい場合が少なくありません。

特に誤嚥性肺炎の場合は誤嚥してすぐに肺炎が起こらずにかなり時間が経過してから発症すること、さらに誤嚥そのものがはっきりしないことも多いこと(不顕性誤嚥と呼ばれています)から、誤嚥性肺炎の症状は非特異的(ひとくいてき。はっきりとせずあいまいなことです)になる傾向があります。

具体的な症状としては微熱が出る、だるい、食事摂取量が低下している、日常の活動度が低下しているなどがあり、介護を担当している方などはこれらの項目に注意して観察するとよいでしょう。

これらの症状が全て出そろうことはむしろまれですが、いくつかは出ていることが多いです、ただし気づかれていないこともよくあります。さらに重症になると38℃を超える発熱、意識障害、尿失禁などの症状が出現することもあります。

しかしこれらの症状がない、例えば37℃台前半くらいの発熱でも軽症であるとは限りません。“それほど熱も高くないしたいしたことはない”と判断されて手遅れになる重症の誤嚥性肺炎の患者さんが少なくありません。熱と重症度は無関係と思っておくくらいがよいでしょう。

また上述した諸症状は肺炎以外の病気(たとえば尿路感染症)でも起きる場合があることに注意してください(もちろん違う原因であっても治療が必要であることには変わりありません)。


誤嚥性肺炎に早めに気づくポイント

“なんとなく元気がない・活気がない”、“どことなく様子がおかしい”などの点に注意しておくとよいでしょう。ご本人が“だいじょうぶ”と言っても過信は禁物です。自分では十分に自覚できていない場合があります。

特に食事摂取量も低下している場合は早めに医療機関を受診するか、往診をお願いした方がよいでしょう。残念ながら“2~3日様子を見ていたが改善しないので病院に連れてきた”場合のような、すでに重症化してしまっているケースが少なくありません。

早め早めの対応が大切です。結果的に誤嚥性肺炎ではなくても、食事が十分にとれない高齢者は入院が必要となる可能性が相当に高くなります。

また以前に誤嚥性肺炎を起こしたことがある人は、そのときの様子や症状(外観や活気、発熱、食事摂取量、痰の量など)を記録しておくとよいでしょう。

程度の差はあるかもしれませんが、次に起こす際にも同じような症状が前面に出ることが多いからです。


観察する“目”を増やそう

繰り返しになりますが、自分自身が不調に気づく、あるいは異常を第三者に訴えることが困難な高齢者は周囲の人が観察して早期に発見することが大切です。

家族だけでは時間的にも肉体的にも限界がありますから、周囲の協力を得る努力や工夫が大切です。

具体的には介護認定を受けてケア・マネージャーの力を借りて各種のサービスを日常生活に取り入れる、かかりつけ医をつくるなどがあげられます。要は“いつもの状態”を知ってくれている人を増やすわけです。

さらに寝たきりなど普段の状態によっては、気軽に往診してくださるかかりつけ医を見つけておくことも重要になります。

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まとめ

誤嚥性肺炎を繰り返す方の観察項目
高齢者では特に誤嚥性肺炎が多い
誤嚥性肺炎の症状は非特異的である
誤嚥性肺炎に早めに気づくポイント
観察する“目”を増やそう

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