肺炎の予防法として、細菌やウイルスに感染しないようにする、からだの抵抗力を落とさない、そして予防接種を受ける、といったことが大切です。
肺炎 の 予防接種 として5年間効果が持続する肺炎球菌ワクチンと、1年毎に注射が必要なインフルエンザワクチンの予防接種があります。インフルエンザにかかると肺炎を起こしやすくなってしまうので、インフルエンザワクチンの予防接種も肺炎の予防につながるのです。
肺炎の予防接種
肺炎の予防
肺炎を予防する方法として、細菌やウイルスに感染しないようにすること、からだの抵抗力を低下させないようにすること、そしてこの項のテーマである予防接種を受けることが大切です。
細菌やウイルスへの感染をできるだけ避ける方法として、インフルエンザ流行期(流行すると警報が出ますので参考にするとよいでしょう)には人混みを避け、外出する際はマスクを着用することが大事です。もちろん手洗いやうがいも必須です。
すべてよく知られた方法ですが、きちんと実行するようにしてください。また高齢者に多い誤嚥性肺炎を予防するために、毎日の歯磨きや定期的な歯科検診などで口の中を清潔にすることや、必要に応じて軟らかいものや刻んだものが中心の食事にすることが重要になります。
からだの抵抗力を落とさないためには、禁煙をする、規則正しい生活をして睡眠や栄養を十分にとる(無理をしないと言い換えてもよいでしょう)、さらにはもともとの持病の状態をよくする(たとえば糖尿病の方であれば、血糖コントロールをよくする)といった点に注意してください。
肺炎の予防接種
肺炎の予防接種として肺炎球菌ワクチンの予防接種と、インフルエンザワクチンの予防接種の2つがあります。予防する対象が違うので、どちらか1つだけ受けるよりも、両方受けた方が有効です。
肺炎球菌ワクチンは1度注射を受けると5年間は効果が持続しますが、インフルエンザワクチンは毎年注射を受ける必要があります。しばしば“肺炎はもちろん、これまでかぜもひいたことがない”と言って予防接種を受けない方がいますが、その考え方は危険です。
人間は誰でも毎年1つずつ年をとっていきます。そして年齢が進むにつれて、体の抵抗力や基礎体力は確実に低下していくのです(もちろん個人差はあります)。したがって、これまでに“肺炎”、“インフルエンザ”、あるいは“かぜ”にかかったことがないからといっても、今後はどうなるかは誰にもわかりません。
2013年の厚生労働省の統計では肺炎は日本人の死因の第3位になっていますし、肺炎が原因でなくなった日本人の95%以上が65歳以上の高齢者であったという統計も発表されています。
最終的には個人個人の判断になるとは思いますが、肺炎の予防接種を受けることを前向きに検討するとよいかと思います。
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌ワクチンは、日常でかかる肺炎でもっとも多い原因菌である肺炎球菌による肺炎を予防、あるいは重症化を防ぐために接種されます。詳しくは【肺炎球菌感染症の予防接種】の項を参照してください。
ただし肺炎球菌以外にも肺炎を起こす原因菌は存在していますし、細菌以外の原因でも肺炎は起こります。したがって、肺炎球菌ワクチンを接種した=肺炎にはならない、というわけではありません。
次のインフルエンザの予防接種を受けることや、上記の他の予防法を実行することも大切です。
インフルエンザワクチン
インフルエンザが原因で肺炎になることは、ほとんどありません。しかしインフルエンザにかかると、気道や肺の表面が荒れて肺炎球菌などの病原菌が肺に感染しやすくなる、あるいはインフルエンザ感染による高熱による基礎体力低下にともなって体の抵抗力も落ちる、といったことが起こり、その結果肺炎を発症することがあります。
したがって、インフルエンザワクチンでインフルエンザを予防することが、肺炎を予防することにもつながります。肺炎球菌ワクチンの予防接種が勧められる方について【肺炎球菌感染症の予防接種】の項に記載していますが、インフルエンザワクチンについても肺炎球菌ワクチンと同様に考えればよいでしょう。興味のある方はぜひ参照してください。
まとめ
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肺炎球菌ワクチン
インフルエンザワクチン