潰瘍性大腸炎は、その治療の難しさから国の難病にも指定されています。食事上の制限が多く辛さを感じる時も多いですが、工夫しだいで状態を良好にし、病気と賢く付き合うことも可能です。
今回は 潰瘍性大腸炎 の方の 食事 の注意点や工夫について詳しくご説明いたします。
手強い潰瘍性大腸炎に食事で向き合う!賢い付き合い方とは(前編)
潰瘍性大腸炎の方が控えるべき食物
大腸に負担をかける食物、主に刺激の強い食物や消化に悪い食物が潰瘍性大腸炎の方にはタブーとなります。
油っこい物、辛い物は大腸を刺激し、状態を悪くします。コンビニやファーストフード店などのジャンクフードやスナック菓子類はほとんどが避けた方がよい物です。脂肪分、特に動物性脂肪分は消化が悪いため避けましょう。乳製品も動物性脂肪分が多いです。
アルコールや炭酸飲料も刺激が強いのでよくありません。さらにほうれん草やチョコレートなどシュウ酸の多い物も、潰瘍性大腸炎の方は結石ができやすくなっているため危険です。
そして最大の敵は食物繊維、それも不溶性(水に溶けない)食物繊維です。ゴボウやサツマイモなどに多く含まれています。健康な方の場合、食物繊維と言えば健康のために積極的にとった方がよいと言われる物ですが、潰瘍性大腸炎の方には逆効果になります。
不溶性食物繊維は消化されずに大腸まで到達し、健康な方には大腸のお掃除をしてくれますが、潰瘍性大腸炎の方にとってはその固さで潰瘍部分を傷つけてしまう、大変危険な食物になります。
大腸に負担をかけない食事を!低残渣食とは?
以上のような食物を避けることが、潰瘍性大腸炎の方の食事の基本になります。特に、不溶性食物繊維など大腸内まで残りカスとなって到達してしまう食物をなるべく使わずに作られた食事を低残渣食といいます。残渣とは残りカスのことです。
とにかく消化がよく、大腸に負担をかけないことを目的に考えられているのが低残渣食です。あれもこれもと食べられない物が多く、落胆することもあるかも知れませんが、低残渣食でも食事の楽しみを得ることは十分に可能です。
今ではさまざまな本やインターネット上のサイトで沢山のレシピが公開されています。外見もおいしそうに作られている物がほとんどですので、これらを活用すれば食卓に寂しさを感じることも少ないでしょう。
まとめ
手強い潰瘍性大腸炎に食事で向き合う!賢い付き合い方とは(前編)
潰瘍性大腸炎の方が控えるべき食物
大腸に負担をかけない食事を!低残渣食とは?