夜中に突然ふくらはぎがつって激痛が走るこむら返りにはいつくかの原因があります。特にお年寄りに多いこむら返りですが、何か病気と関係があるか心配になるものです。
年齢に関係なく起こる こむら返り の 原因 とお年寄りに特に多いこむら返りの原因を探ってみます。
夜中に突然起きるこむら返り、その原因と病気との関係
こむら返りとは
こむら返りとはふくらはぎのひふく筋や神経がさまざまな原因により異常な興奮を起こし、筋肉が収縮したまま緩まない状態になる現象であり、とても痛いものですが自分ではとっさにどうにもならない状況です。
若い人では運動中に起こることが多いのですが、お年寄りでは夜中寝ている時に起きることがあります。このようにして起きるこむら返りは普段あまり使っていないふくらはぎの筋肉の運動神経が、何らかの刺激によって急に過敏になった時に起こる現象です。
筋肉の収縮の仕組みとこむら返りの2大原因
ではなぜこむら返りが起きるのか、その原因を探ってみましょう。人の筋肉というのは常に収縮と弛緩を繰り返すことによってうまく機能しています。歩く、走るなどもこの筋肉の収縮と弛緩のバランスによって可能となります。
この筋肉の収縮と弛緩は脳や脊髄からの指令が神経を通って信号が筋肉に送られることにより調節されています。まず脳や脊髄の信号によって収縮した筋肉は次に筋肉や腱の信号をつたえる伝達器官を通して、脳や脊髄に「収縮している」という信号を送り返します。
その筋肉からの信号を脳や脊髄が解析し、さらにどのくらい収縮を続けるか、それとも弛緩するかを判断し、また神経を通して信号を筋肉に送ります。これを繰り返して運動ができるわけですが、その信号の伝達がうまくいかず、筋肉が収縮し続けるのがこむら返りです。
この筋肉の信号伝達がうまく機能しない原因は大きくは次に述べる2つ考えられます。
電解質のバランスの乱れ
スポーツをして大量の汗をかいたときなどに、血液の中の電解質(ナトリウムやカリウム)などのバランスが崩れることがあります。筋肉や神経は電解質のバランスが保たれた状態でないとうまく動くことができません。
この電解質のバランスの乱れでふくらはぎの筋肉の収縮異常が起きてこむら返りの原因となります。
筋肉や腱の信号伝達部分がうまく働かない時
立ち仕事などを長時間続けた時や、久しぶりに運動した後など普段あまり使わない筋肉の緊張が長時間続くと、筋肉や腱にある信号伝達部分が常に刺激された状態になることがあります。そうするとほんの少しの刺激でもふくらはぎの筋肉や収縮してしまいこむら返りが起こります。
この場合、日中に信号伝達部分を使いすぎて異常が起きている状態ですから、夜中、もしくは明け方などに布団が足に引っかかるような刺激でもこむら返りが起きるようになります。
お年寄りの場合、若い人より就寝時に末梢血管の循環が悪い場合がありそのため足先が冷たくなり、信号伝達部分が鈍くなっているような場合にもこむら返りが起こりやすくなります。
さらに冬は重い布団が原因になり、足先が伸びたような状態になって常に筋肉が収縮しているような場合、寝返りなどのちょっとした刺激でこむら返りが起こります。
お年寄りに特に多い原因
特にお年寄りでは、運動不足や体力が落ちているときなどになりやすくなります。
お年寄りの場合、常に運動不足な状態にあることが多く、そのためにふくらはぎの筋肉が緊張したままになっていると、布団の中でちょっと足を伸ばした時やふくらはぎがベッドの角などにちょっとぶつかっただけでも起こることがあります。
またお年寄りは骨粗しょう症などで「いつの間にか骨折」などを起こしている場合があり、そのために腰椎が変形して脊髄神経を圧迫し、そのために神経の異常な興奮が起きてこむら返りを繰り返し起こすこともあります。
こむら返りと病気の関係
ほとんどのこむら返りは筋肉からの信号の異常であり、病気とは関係ないと言われています。しかし、心臓や腎臓に持病があり利尿剤を飲んでいるなど尿がたくさん出ている場合などは電解質のバランスを崩してしまうことがあります。
お年寄りに多い糖尿病や甲状腺の何らかの病気、また筋肉の異常や神経の病気がある場合にもでもこむら返りが起きやすくなることがあります。
またお年寄りに多い骨粗しょう症からの脊椎の変形、脊椎間狭窄、ヘルニアなどによって神経の伝達がうまくいかない場合にもこむら返りが起こることが知られています。
何度も繰り返すこむら返りは一度医師の診察を受けることをお勧めします。どこかに別の病気が隠れているかもしれません。
まとめ
夜中に突然起きるこむら返り、その原因と病気との関係
筋肉の収縮の仕組みとこむら返りの2大原因
電解質のバランスの乱れ
筋肉や腱の信号伝達部分がうまく働かない時
お年寄りに特に多い原因
こむら返りと病気の関係