めまい や立ちくらみはさまざまな要因があって引き起こされます。比較的よくある症状なので、踏切で走りすぎる列車を見送るようにあまり深く考えることなく見過ごしてしまうこともあります。しかし、それは大きな病気の導入路になる黄色信号なのかもしれません。
めまい、今回はその「 ツボ 」についてお話ししましょう。
めまいは大病の黄色信号?ではその「ツボ」となると
めまいのツボ、まずは対処のポイント
筋肉の硬化は人体にさまざまな影響を与えます。今回はめまいのツボといういところに絞ってお話しします。
めまいの原因は一つではありません。降圧剤を飲んでいるなど明確な要因がある場合は別にして、一般的には首と肩の境目や後頭部の筋肉が硬くなると起こしやすいといわれています。
前述の部位は血や気のめぐりが非常に悪くなりやすい場所で、ちょっとしたことでその反応はあらわれます。
逆にいうと、その部位(またはその周辺)を刺激しつつ回したりすることでツボが楽になり、結果的にめまいをやわらげることになります。それがツボです。
ツボの代表格、風池(ふうち)
テレビなどで『ツボ体操』などと紹介されることも多くなりました。それだけ現代人にとって身近な症状なのかもしれません。
『ツボ体操』そのものに大きな間違いはありませんが、前述のように首にはたくさんの神経が通っています。固くなった瓶詰めの蓋をこじ開けるときのように力づくで締め上げてはいけません。痛めないように、ゆっくりと集中しながらもやさしく刺激していくのが大前提です。
風池はすぐに探せます。首の後ろ側、髪の生え際で首筋(ちょっと固めの場所)の若干外側にあるくぼみです。
そこを親指と小指以外の三本を使って軽く押しながらマッサージします。風池を押し上げるようにしながらその場所より上にある首・頭部分を左右にゆっくり回すことも大切です。
足裏のツボ
めまいは血流にも大きく関係しています。日常会話では単純に血圧が高すぎる、低すぎるなどといいますが、まさにそのことです。
現代人に多いケースの中には、目の疲れやストレスで脳の疲労が蓄積し血流に影響していると指摘する医者もいます。
この血脈絡みの場合、足裏のツボを刺激することはかなり効果的です。首から上で起こるめまいなのになぜ足裏のツボで改善されるのかというと、ツボは経脈で体全体に繋がっているからです。
体を動かす源はエネルギー、そのエネルギーも血液のように人体の内部を流れている、そしてその通り道のことを経脈と呼んでいます。当然のことながら流れを足裏でせき止めてしまっては頭部にも影響が出るわけです。
逆もまた真なりで、足裏のツボを改善すると頭部にも効果があらわれるということになります。
具体的には土踏まず(湧泉=ゆうせん)と中指の中間部(くびれたところ)、足の親指と人差し指の間部分をじっくり擦ったりして刺激をすることも有効ですが、ここはツボの話題なので以下は割愛しましょう。
完骨(かんこつ)
めまいのツボというと完骨もポイントのひとつです。当然のことながらこの場所はめまいに限ることなく、頭部に関するさまざまな症例に対し大いなる効果を発揮します。
位置は、顔を正面から見たときには死角になる両耳の後ろにあります。耳のすぐ後ろの出っ張った骨(乳様突起といいます)の下端で、ちょっと窪みなっています。
症例の中には「強いめまいがして倒れそうな危険を感じパニックになりそうな時、とっさに完骨を強く押したら効果があった」というものもあります。
その他のツボ百会(ひゃくえ)や中渚(ちゅうしょ)など
ツボというとどうしても東洋医学的な側面が強くなりますが、中には非常に効果的なことがたくさんあります。最後にあとふたつだけ説明します。
百会は両耳の一番標高の高いところ(耳尖 =じせん)と、顔を正面から見たときの中心線(正中線)を結んだあたりにあります。ほぼ頭部のてっぺんといっていいでしょうか。
中渚は手の裏側(物を掴む面ではなく)で、薬指と小指の付け根から手首寄りにナックル(関節の突起部分)をちょっと乗り越えた個所です。
この2点も古くから伝わるめまいのツボです。軽く押し続けると効果があらわれるツボといわれています。
まとめ
めまいは大病の黄色信号?ではその「ツボ」となると
めまいのツボ、まずは対処のポイント
ツボの代表格風池(ふうち)
足裏のツボ
完骨(かんこつ)
その他のツボ百会(ひゃくえ)や中渚(ちゅうしょ)など