認知症になったとしても、日常生活は変わりません。在宅で介護生活をおくるにあたって、 認知症 の人に対して 食べ物 への工夫が必要になります。その食べ物とは、どのようなものでどのような工夫が必要なのでしょうか。
認知症になったら、食べ物で注意すること
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認知症になりやすい人が好む食べ物の特徴とは?
認知症は、記憶障害の病気です。認知症にもさまざまな方があり、原因がはっきりわかっていない病気なのです。これを食べたから認知症になりやすいという特定のものを食べていたから認知症になったということはありません。
ただ、食べ物との因果関係には注目されています。アルツハイマー型の認知症の方は、糖尿病の方が多いと言われています。糖質の多く含まれる食べ物をたくさんとる事は脳にとって良くない、そして認知症になりやすくなると言われています。それはなぜでしょう。
ある栄養分の多量摂取が認知症になる理由とは?
脳は、栄養を分解して働きます。アルツハイマー認知症と脳血管性認知症は、ベータアミロイドの異常増加によるものとされています。
ベータアミロイドを分解するために多くの酵素を使うのですが、先にあげた糖質をたくさん取ると、酵素は糖質を分解することに使われてしまい、結果的にベータアミロイドが分解されないまま溜まっていくのです。
現代の食生活では、どうしても糖質の多い食べ物を好まれがちです。糖質をとりすぎないよう認知症の方の食べ物には注意や工夫が必要です。
血管・血液の状態と認知症は関係している?
高齢になると、体のさまざまなところが老化していきます。血管、血液の流れも老化していきます。脳に血液がスムーズに流れない、血管がつまってしまうと、動脈硬化のリスクが高まります。このことによって認知症を発症することになるのです。
認知症になってしまう前にも血液のながれを悪くするような食べ物を避けることが大事です。認知症を発症してしまった場合も、今後の健康のために血管・血液にとって良くない食事を避ける必要があります。
認知症に悪い食べ物、良い食べ物とは?
認知症に悪いとされる食べ物は、糖質の多く含まれるもの、塩分の高いもの、脂っこいものです。一般的に糖尿病になりやすい方が好む食べ物が、認知症に良くないといわれています。
認知症に良いとされる食べ物は、抗酸化作用のある栄養素のふくまれるものが良いとされています。
食物繊維をとるための野菜、DHA、EPAを多く含む青魚、血中コレステロール、中酸脂肪を下げるレシチンを含む豆腐、血栓を溶かすナットーキナーゼがある納豆、飲み物では緑茶が良いとされています。つまり慣れ親しんだ和食で認知症に良い食べ物を食べることができるのです。
認知症の人の食べ物を記録する大切さ
食事付きのデイサービスを利用や、訪問介護を頼んでいる場合にとどんなものをどれだけ食べたか、どの様子で食べているのかの記録がされます。
これは、とても大切なことです。バランスの良い食事をとれているか、食欲は落ちていないか、食べ方の変化で認知症の進行や体調管理の目安になるのです。
認知症の方が急に体調を崩した時に、事前に食べたもの、最近の食生活について医師にスムーズに伝えることができます。献立のかたよりをなくすためにも役に立ちます。
好きなように食べさせたいは良いこと?
認知症は、規則正しい食生活をおくることも治療の一部と言われています。認知症にとって変則的な食生活は、からだにとって良くないことはもちろん精神的な混乱を招くからです。
「食べることしか楽しみがないから、かわいそう。好きなものを好きなだけ食べさせたい。」という気持ちは一見相手を思いやっているようですが、本人にとってとても良くないことです。認知症による記憶障害、判断力の衰え、ストレスによって無茶な食べ方をしてしまうこともあります。
この場合は食べることが本人の楽しみになっていません。過食、栄養のかたよりにより認知症以外の病気を発症してしまうことにもなりかねません。介護する人の正しい食生活のサポートで、健康的に認知症の進行を遅らせることができるのです。
まとめ
認知症になったら、食べ物で注意すること
認知症になりやすい人が好む食べ物の特徴とは?
ある栄養分の多量摂取が認知症になる理由とは?
血管・血液の状態と認知症は関係している?
認知症に悪い食べ物、良い食べ物とは?
認知症の人の食べ物を記録する大切さ
好きなように食べさせたいは良いこと?