心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をしていますが、心臓自身にも血液で栄養を送ってあげることが必要です。その役割を担っているのが、冠動脈といわれる血管です。
この血管が何らかの原因で詰まってしまい、心臓の筋肉(心筋)に血液が流れて行かなくなった状態を心筋梗塞といいます。 心筋梗塞 を起こす 原因 にはどのようなものがあるのでしょう。
心筋梗塞は何が原因で起こるのか
三大死因の1つです
日本人の3大死因の1つに「心臓病(虚血性心疾患)」が挙げられます。この虚血性心疾患は狭心症と心筋梗塞に分けられますが、死と直結しているのは心筋梗塞が圧倒的に多いです。
狭心症とは冠動脈の血管が狭くなり、心筋へ送る血液の量が減少する事で起こりますが、それに対し心筋梗塞は、完全に血管が詰まってしまい血液が流れて行かなくなる事で起こります。血液が流れてこない心筋はその後壊死を起こしてしまい、その結果、心臓が動かなくなってしまいます。
近年医療が発達し、心筋梗塞の治療も進んできましたが発症して死に至るまでが早い事も多く昔から恐れられている病気です。最近では30代~40代など若い人が発症するケースも増えてきています。ではなぜ心筋梗塞は起こるのでしょうか。
原因の多くは普段の生活習慣の中に
心筋梗塞の原因で圧倒的に多いのは「動脈硬化」です。動脈硬化とは、血管(動脈)の中にコレステロールなど様々な物質が沈着して血液の流れが悪くなった状態の事をいいます。
この動脈硬化を起こしたり、進行させる原因となるものに偏食や肥満、運動不足、喫煙などがあり、高血圧や糖尿病などの持病もその原因となってきます。これらの原因はお互いが相互関係にあり、これらの因子が多ければ多いほど動脈硬化の原因も高まります。
近年会社の健康診断などでメタボリックシンドロームのチェックするのは、このような危険因子が潜んでないかを確認するためです。また、老化現象としても動脈硬化は少しずつ起こってきます。気になる人は、血液検査で中性脂肪やコレステロールの値をチェックしてみると良いでしょう。
ストレスも心筋梗塞の原因に!
心筋梗塞は高齢者だけではなく、意外と若い人にも起こります。特に働き盛りの40代の人などにも最近増えてきており、突然死の原因にもなっています。このような若い人が心筋梗塞を起こす原因には何があるのでしょうか。
もちろん動脈硬化など日常生活によるものもありますが、「ストレス」が原因になっている場合も多くあります。強いストレスが掛かると心臓に負担が掛かり、冠動脈が痙攣を起こす事があります。これが長時間続くと心筋梗塞を起こすと言われています。
また、ストレスが蓄積する事により血圧が上がり、これが動脈硬化を起こさせる原因になっている事もあります。真面目な性格の人や責任感が強い人などは注意が必要です。性別では女性より男性の方が多い事が分かっています。
これは、男性と女性でストレスに対するメカニズムが違うからだといわれています。しかし、若い女性の場合は、過度のダイエットなどにより身体にストレスを掛けている事がありますので注意して下さい。自分は太っていないから心筋梗塞にはならないという訳ではありません。
遺伝は関係あるのか
遺伝で心筋梗塞になるのかという問題ですが、遺伝自体で心筋梗塞になる事はありません。ただし、心筋梗塞の原因となりやすい高血圧や糖尿病などは遺伝が原因でなる事が分かっています。また、肥満などの体型は防ぐ事は出来ますが、遺伝も原因の1つではあります。
そのため、このような病気や体質の家系の人は他の人と比較すると心筋梗塞のリスクは多少なりともある事がいえます。しかし、これらは生活の上で防ぐ事も十分可能なのです。大切なのは普段の生活での過ごし方だということです。
まとめ
心筋梗塞は何が原因で起こるのか
三大死因の1つです
原因の多くは普段の生活習慣の中に
ストレスも心筋梗塞の原因に!
遺伝は関係あるのか