現在日本人の死因の第二位は心臓病で、この心臓病の中に心筋梗塞も多く含まれています。心筋梗塞は致死率が30%と高く重篤な病気で、毎年約4万5000人の人が命を落としています。一昔前まで高齢者の人が多くなっていましたが、最近では40代から50代の若い人にも多くなっており真面目な人やストレスが多い人は注意が必要です。
特に男性は女性と比較して3倍以上発症のリスクが高いという統計結果が出ています。心筋梗塞を発症すると悪化までの時間も早いので急速な対応が望まれます。また、前兆の症状を把握しておくことで早期に異常に気付く事が出来ます。
ここでは、 心筋梗塞 の 前兆 の症状がどのようなものか述べていきます。
心筋梗塞が起こる前兆は?
繰り返す胸の痛みには注意を
普段締め付けられるような胸の痛みや絞られるような胸の痛みを起こす事があり、その頻度が増加したり、痛みの時間が長くなっている場合は心筋梗塞を起こす可能性が高いので注意が必要です。
これは「不安定狭心症」という狭心症の1つで、心筋梗塞に移行する可能性が高い狭心症です。狭心症とは冠動脈の血管内が狭くなることでおこる一過性虚血で、胸痛を主な症状とする病気です。
狭心症の既往がある人で頻度や痛み方に変化がみられた人や突然胸の痛みを感じた場合は不安定狭心症の可能性があるため早めに病院を受診して下さい。
ただの「肩こり」ではないかもしれません
心筋梗塞を起こす前兆として、左肩の痛みも症状として挙げられます。肩こりがある人にとっては気付きにくい症状かもしれませんが、左肩が重たい感じがしたり、左肩から左胸に掛けて痛みがある人は注意が必要です。
通常の肩こりなら入浴やマッサージなどで筋肉のこりが和らぐと多少なりとも改善がみられますが、全く症状が改善しなかったり、逆に日に日に症状が悪化したり身体がだるくなるなどの症状がある場合は早めに病院に受診する事をお勧めします。
呼吸のサインも見逃さないで
呼吸も心筋梗塞の前兆を示すサインの1つです。先程狭心症について書きましたが、狭心症になると心機能が低下し、全身への血液循環量が減るため身体が酸素不足に陥る事があります。
そうなると呼吸が苦しくなり、動悸、息切れなどの症状が出現します。胸痛と一緒に呼吸困難や動悸などを感じたら注意して下さい。
その他にみられる症状
胸痛や息切れなどが一般的に心筋梗塞の前兆として良くみられる症状ですが、その他にも吐き気や左腕や左小指の痛み、冷や汗などの症状がみられる場合もあります。また食欲が落ちたり、意識を突然失う場合もあるようです。
40代以上の男性で胸に違和感がある人、上半身に突然痛みを感じた人、不安感を覚えるようなことがあれば早急に病院に行くことをお勧めします。
気になることがあったら迷わず受診しましょう
心筋梗塞になった人の半数以上が前兆なく突然この病気を発症しています。前兆がない場合も多いですが、実は前兆を見落としてしまっている場合も多くあります。ここまで心筋梗塞の前兆でよくみられる症状を挙げましたが、どの症状も意識しないとなかなか気付きにくいものばかりかもしれません。
ただ、心筋梗塞は症状が出現すると命に関わる事態になる事も多いため早期発見が生存率を高めるには非常に重要になってきます。心筋梗塞は恐ろしい病気ですが、早期に迅速に対応すると9割以上が助かります。
もし上記のような気になる症状がある場合は、小さな症状でも遠慮せずに病院に受診するようにして下さい。特に、肥満や高脂血症がある人や喫煙者など心筋梗塞のリスク因子を持っている人は特に意識してこれらの症状がないかをチェックする事が大事です。
まとめ
心筋梗塞が起こる前兆は?
繰り返す胸の痛みには注意を
ただの「肩こり」ではないかもしれません
呼吸のサインも見逃さないで
その他にみられる症状
気になることがあったら迷わず受診しましょう