チョコレート はカロリーが高く、 糖尿病 の人が食べると多かれ少なかれ必ず血糖値が上昇します。したがってできるだけ避けた方が無難です。どうしてもチョコレートを食べたいときは1人で食べない、高価なチョコレートを選ぶ、小分けにされている商品を選ぶなどの工夫をするとよいでしょう。
その場合でもチョコレートを食べることが習慣にならないように注意が必要です。
糖尿病患者さんがチョコレートと上手につきあう方法
チョコレートを食べると、必ず血糖値は上がります
チョコレートはカロリーが高いお菓子で、そのエネルギー(カロリー)の中心は砂糖です。板チョコやチョコフレーク、チョコレートプレツェルなどさまざまな種類のチョコレートがありますが、糖尿病患者さんが食べると多かれ少なかれ、必ず血糖値は上昇します。
製品によって若干異なりますが、板チョコ1枚はごはん1杯分、チョコレートプレッツェル11本はおよそごはん1/2杯分のエネルギーがあります(具体的なカロリー表示は袋や箱に必ず記載してあります)したがって、糖尿病患者さんはできるだけチョコレートは避けた方が無難です。
しかし、“わかってはいるけれど、どうしても今日だけはチョコレートを食べたい!”という日もあるでしょう。この項ではそういった方のために、糖尿病患者さんがチョコレートを上手につきあう方法を御紹介します。
1人で食べない
皆がチョコレートを食べているときに、自分だけ我慢することはつらいものです。また1人で食べると知らず知らずのうちに食べるスピードが速くなるために、気がついたら板チョコを全部食べてしまっていた、ということになりかねません。
そのために家族や友人など皆で食べる場合には、チョコレートを解禁してもよいでしょう。大切なポイントが2つあります。
1つはできるだけ食べる量を減らすことで、そのために積極的におしゃべりをするなどして、ゆっくりと食べるようにしてください。“今日は解禁日”と思ってがむしゃらに食べることは厳禁です。
もう1つのポイントはチョコレートを食べた次の日は必ずチョコレートを食べないようにすることです。これはチョコレートを食べることが習慣にならないようにすることが目的です。
高価なチョコレートを選ぶ
チョコレートやチョコレート菓子の値段は安いものから高いものまでさまざまです。特にバレンタイン・デーのシーズンにはびっくりするほど?高価な商品も販売されています。極力値段が高いものを選ぶことで、食べ過ぎることへの抑止効果が期待できます。
そんなお金はない!と思われる人もおられるかもしれませんが、その場合はチョコレートをあきらめるのも一考かもしれません。チョコレートで血糖値が上昇し、それをみた主治医の先生が薬を増やせば、薬代の方が高価になってしまうかもしれません。
小分けにされている商品を選ぶ
チョコレートに限らず、お菓子をついつい1箱、あるいは1袋などまるごと食べてしまう方もおられると思います。個別に包装しているものを購入して、あらかじめ“今日はこれだけを食べる”と取り分けてから食べるようにしてください。
当然ですが決めた量がなくなった後に追加で食べることは絶対にやめてください。“もう1つ、もう1つと追加して結局全部食べてしまった”ことを繰り返している糖尿病の方は、きっぱりとチョコレートをあきらめた方がよいかもしれません。
あくまでも自己管理ができる人であることが、チョコレートを食べる前提です。話が少しそれますが、インターネット上には“糖尿病患者さんでもOK”と錯覚するようなチョコレート製品が多数宣伝されています。
これらの商品が“血糖値が上がりにくい”、あるいは“カロリーが少なめ”であることは否定しませんが、結局たくさん食べる、あるいは食べることが習慣化してしまうと血糖値は確実に悪化します。やはり自己管理ができる人だけが使用するとよいでしょう。
補足
最初に糖尿病患者さんはできるだけチョコレートは避けた方が無難と書きましたが、これは他のお菓子を代わりに食べるようにすすめているわけではありません。スナック菓子やせんべいなど高カロリーである他のお菓子はいくつもあります。
上述したように、記載してあるカロリー表示をよく見てから、選ぶようにしてください。
ちなみに、お酒好きの糖尿病患者さんで、20年ほど前には“赤ワインなら飲んでもよい”、最近では“焼酎ならOK”と考える人がたくさんいます。アルコールである以上、この種類のお酒ならOKというものはありません。チョコレートも同じように考えていただくとよいと思います。
まとめ
糖尿病患者さんがチョコレートと上手につきあう方法
チョコレートを食べると、必ず血糖値は上がります
1人で食べない
高価なチョコレートを選ぶ
小分けにされている商品を選ぶ
補足