主な 糖尿病 として1型糖尿病と2型糖尿病があります。2型糖尿病は遺伝的な生まれつきの素因や、日常の生活習慣のような誘因が複雑に関係して起こります。主な誘因に過食、運動不足、ストレスがあります。
これに対して1型糖尿病は、インスリンを産生するすい臓の細胞が破壊され、その結果インスリン分泌がほぼゼロになってしまうことが 原因 で起こります。
糖尿病の原因
2型糖尿病の原因
糖尿病は、大きく1型糖尿病と2型糖尿病の2つに分類されます。日本人で9割以上を占める2型糖尿病は、個人個人が生まれつきもっている遺伝的な素因や、日常の生活習慣のような誘因が複雑に関係して起こります。
さらに2型糖尿病は加齢とともに、どんどん起こりやすくなってくることも知られています。したがって、2型糖尿病患者さんひとりひとりの原因をはっきりと断定することはできません。
例えば、両親いずれもが糖尿病であってもその子供が糖尿病になるとは限りませんし、逆に血縁者には誰も糖尿病の人がいなくても自分は糖尿病ということもあります。
その一方で同じくらいの肥満であっても糖尿病を発症する人もいれば、糖尿病にならない人もいます。
2型糖尿病の素因
2型糖尿病の発病には生まれつきもっている遺伝的な素因が深く関係しています。ただし、詳しいメカニズムはいまだに解明されておらず、現段階では個人個人の糖尿病の発症を予測することはできません。
しかし家族や親戚などの血縁者に糖尿病の人がいる場合は、いない人と比べると、過食や運動不足などの誘因が加わったときに、糖尿病を起こしやすくなることは間違いありません。
したがって血縁者に糖尿病の人がいる場合は生活習慣を整えるとともに、定期的に健康診断を受けることが大切です。
2型糖尿病の誘因
糖尿病患者の数は近年大きく増加しています。その理由として、わたしたちの現在の生活スタイルが糖尿病を起こしやすい生活習慣になってしまっていることがあげられます。糖尿病が“生活習慣病”と呼ばれるのはこのためです。
食べ過ぎ(カロリーの過剰摂取)、運動不足、肥満、ストレス、アルコールの飲みすぎといった事柄です。特に食べ過ぎ、運動不足、ストレスについては2型糖尿病の3大誘因といってもよいでしょう。上記の遺伝的な素因にこういった誘因が加わると、糖尿病はどんどん発症しやすくなります。
肥満と糖尿病
過食(カロリーの過剰摂取)、運動不足によって口から摂取したエネルギーが、体で消費するエネルギーを上回ると、エネルギーは脂肪として体内にたくわえられます。
この蓄積された脂肪が必要以上に増えてしまった状態が肥満です。体重が増加して肥満になると、インスリン(血糖を調節するホルモンです)の作用が低下します、言い変えればインスリンの効きが悪くなってしまいます(このことを専門用語でインスリン抵抗性が増加する、と言います)。
ですから肥満の人は糖尿病を起こしやすくなるのです。体内にたくわえられた脂肪の中でも、特に内臓脂肪がインスリン抵抗性と関連することが知られています。
メタボリックシンドロームは内臓脂肪蓄積とインスリン抵抗性を基礎として、2型糖尿病や血管の動脈硬化の危険因子が個人に集まった状態です。
ストレスと糖尿病
ストレスは糖尿病が生じる誘因になるだけでなく、糖尿病の病状を悪化させて、治療を難しくする要因にもなります。興奮したり、怒ったり、あるいはイライラするといったような、からだにストレスがかかった状態では、体内にカテコラミンというホルモンがたくさん分泌されています。
このカテコラミンはインスリンの分泌や作用を低下させてしまうので、血糖が上がってしまうのです。そのため、日々の生活からストレスを減らすように工夫することが、糖尿病の予防の面からも治療上も重要です。
1型糖尿病の原因
1型糖尿病は何らかの原因で、インスリンを産生するすい臓の細胞(ベータ細胞と呼ばれています)が破壊され、その結果インスリン分泌がほぼゼロになってしまうことが原因で起こります。
どうしてベータ細胞が破壊されるのかについては、免疫機能の異常(免疫機能は外からからだに侵入しようとする病原菌などを無力化してからだを守るシステムですが、それが自分自身のからだに作用してしまう異常)や、ウイルス感染などが考えられていますが、いまだにはっきりとはわかっていません。
1型糖尿病は小児や比較的若い人に多く発病しますが、ベータ細胞が破壊されるスピードにはさまざまなタイプがあり、少しずつベータ細胞が破壊される1型糖尿病(緩徐進行1型糖尿病と呼ばれます)は成人後や高齢になってから診断されることがあります。
まとめ
糖尿病の原因
2型糖尿病の原因
2型糖尿病の素因
2型糖尿病の誘因
肥満と糖尿病
ストレスと糖尿病
1型糖尿病の原因