食事 療法はもっとも重要な 糖尿病 の治療法ですが、特別なメニューではありません。1日のエネルギー量を規定して、炭水化物、たんぱく質、脂質をバランスよく食べることが基本です。
1日エネルギーは標準体重に25~30をかけ算すると求めることができます。少なくとも現時点では低炭水化物食は推奨されていません。
糖尿病の人には基本的にはどんな種類であってもアルコールはおすすめできませんが、状態が安定している場合には許可されることもあります。
糖尿病の食事療法(前編)
食事療法
糖尿病の治療には大きく食事、運動、薬物療法の3つがあります。この中で食事療法は一番重要で、もっとも基本となる治療法です(運動と薬物療法については他項をご覧下さい)。
言い換えると、食事療法がうまく実行できていない場合、どれほどたくさん運動する、あるいは強い薬をたくさん使用するということをしても血糖コントロールは安定しないことが多いです。
食事療法はある一定期間だけ頑張ればよいというものではありません。糖尿病が生涯にわたって上手につきあう必要がある病気であるために、食事療法も基本的には一生続ける必要があります。
ただし特にいわゆる後期高齢者では、若い人ほど厳格には食事量を制限しないこともよくあります。さらにはがんなどで余命が短いことが予想される場合は、糖尿病であっても“甘い物でも何でも、食べることができるうちに好きな物を好きなだけ食べていただく”と指示されるケースもあります。
つまり、食事療法にはかなり個人差があるわけです。以下には基本的な食事療法の考え方を説明していきます。自分に適した食事療法については、かかりつけの先生と相談してください。
食事療法は健康食
食事療法といっても、特別な糖尿病患者さん用のメニューがあるわけではありません。別の言い方をすれば、これを食べておけば間違いなし、というメニューや食物があるわけではありません。またケーキなど甘いものをやめておくことが食事療法というわけでもありません。
現時点での食事療法の基本的な考えかたは、1日の摂取エネルギーを規定することです。あとは炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素をバランスよく食べ、ビタミン、ミネラルも欠かさないようにすることです。
繰り返しになりますが糖尿病の食事療法は決して特殊なメニューではなく、糖尿病でない人にとっても有用な健康食ということができます。
まとめ
糖尿病の食事療法(前編)
食事療法
食事療法は健康食