今から60年以上も前のことですが、その頃医者になった人が、心臓病に出会うとしたらその大半がリウマチ性の弁膜症で、これから話題にあげようとしている虚血性心臓病である狭心症や心筋梗塞は少なかったそうです。
ところが半世紀以上経った今日、弁膜に障害を持つ人は極端に少なくなり、代わって虚血性心臓病である狭心症や 心筋梗塞 が大半を占めるようになっています。この理由として考えられるのが、虚血性心臓病の原因である、動脈硬化の促進危険因子である、高血圧、高脂血症、喫煙、糖尿病、ストレス、肥満、運動不足などです。
一日に10万回以上も拍動している心臓の病気、中でも虚血性心臓病の心筋梗塞は、食生活の変化から若年者にも増えていますが、何といっても高血圧や糖尿病の発症率が高い高齢者に多くなっています。
これより心筋梗塞についてご説明をいたしましょう。