高齢者の病気いろは

  • ホーム
  • はじめての方へ
  • カテゴリ一覧
  • Twitter
  • Facebook
  • お問い合わせ
    • 免責事項・知的財産権
現在の場所:ホーム / 泌尿器系の疾病 / 過活動膀胱 / 過活動膀胱の治療法はくすりだけではありません

過活動膀胱の治療法はくすりだけではありません

sai

このエントリーをはてなブックマークに追加
Tweet
LINEで送る
Pocket

kakatsudouboukou chiryou

過活動膀胱 の 治療 の基本は原疾患の治療と保存的治療で、保存的治療には行動療法と薬物療法があります。

行動治療には水分制限などの生活指導、排尿を我慢する膀胱訓練、理学療法があります。薬物療法として抗コリン薬やβ3受容体作動薬が処方されます。

抗コリン薬はもっとも多く使用され、ガイドラインでも推奨されている薬剤ですが、口渇や便秘などの副作用があり、とくに高齢者で副作用が出やすい傾向があります。


スポンサードリンク

過活動膀胱の治療法はくすりだけではありません


- 目次 -

  • 過活動膀胱の治療の基本
  • 生活指導
  • 過活動膀胱の薬物治療
  • 抗コリン薬の副作用と高齢者

過活動膀胱の治療の基本

過活動膀胱の治療の基本は原疾患の治療と保存的治療です。

原疾患の治療とは、例えば前立腺肥大症に伴って過活動膀胱が起こっている人では、まず前立腺肥大症の治療が開始されます。

保存的治療は行動療法と薬物療法の2つからなり、行動療法には生活指導、骨盤底筋訓練などの理学療法、膀胱訓練があります。

膀胱訓練とは尿意を感じてから排尿するのをできるだけ我慢し(過活動膀胱患者さんのなかには“トイレを我慢してはダメ”と思っている人がいますが基本的には我慢してもOKです)、排尿間隔を延ばしていくことで、膀胱に失禁せずに溜めることができる尿量を増加させていく訓練法のことで、機能が低下した膀胱を少しずつ鍛えていくイメージです。

トイレにすぐ行くのを我慢するだけですから非常にシンプルな方法ですが、膀胱訓練が不適当な場合もありますので自己判断ではなく、医師の指示に基づいて行うようにしてください。

排尿間隔を空けていく際には排尿日誌をつけ、尿意を感じてから我慢した時間や尿量、排尿回数を記録すると効果がよくわかります。


生活指導

行動療法の中でもっとも大切であり、過活動膀胱に悩む人全員に必須といっても過言ではありません。なかでも適量の水分を摂取することは基本中の基本です。熱中症や脳梗塞、心筋梗塞を恐れるあまりに水分をとりすぎている人が少なくありません。

もちろん水分不足(脱水)を避けることは大切ですが、過剰に飲んだ水分は尿として排出されるだけで、体内に蓄えておくことはできません。まずは1日に自分がどれだけ水分を摂取しているかと排尿日誌を記録してみることをおすすめします。

具体的な自分に適した水分摂取量はかかりつけの先生に排尿や水分摂取の記録を持参して尋ねるとよいでしょう。

一般的に1日2500ml以上は多すぎますし、体格によっては2000ml以上も過剰な場合があります。また糖分や塩分が多い食生活をしているとのどが渇き、水分摂取量が多くなりがちです。心当たりのある人はこれらを制限することも重要です。

また肥満の人が体重を減らすことは過活動膀胱診療ガイドライン第2版(日本排尿機能学会過活動膀胱診療ガイドライン作成委員会(編)、2015年)で強く推奨されています(グレードA)。


過活動膀胱の薬物治療

過活動膀胱に対する薬物療法として抗コリン薬やβ3受容体作動薬が処方され、いずれも上記ガイドラインにおいてグレードAとして推奨されています。

グレードは低いですがフラボキサート、漢方薬(牛車腎気丸)、エストロゲンが使用されることもあります。これらは上記ガイドラインでは全てグレードC1となっています。

膀胱の異常な収縮を抑えることで過活動膀胱の症状を改善する抗コリン薬は過活動膀胱の治療薬のなかでも有効性や安全性についてのデータの蓄積が最も豊富な薬剤であり、過活動膀胱治療薬として最も多く使用されています。

現在日本ではさまざまな抗コリン薬が使用可能であり、1日3回服用するもの、2回服用するもの、1回だけでよいもの、薬剤の量を調整できるもの、さらには経皮吸収型製剤(貼り薬)も発売されています。

貼り薬の抗コリン薬は飲み薬の抗コリン薬に比べて副作用(詳細は下記)が少ないことや他の薬剤(高血圧や認知症の薬など)を既にたくさん服用している人に使用しやすい、嚥下機能が低下している高齢者にも誤嚥を気にすることなく使用できる、などのメリットがあります。

ただし薬を貼った部位に皮膚炎などの皮膚症状が出現することがあり注意が必要です。


抗コリン薬の副作用と高齢者

抗コリン薬の副作用として口の渇き、便秘、尿が出にくくなるなどがあります。特に高齢者では抗コリン薬の副作用が出やすく、副作用が出現したときには若い人よりも重症化しやすい傾向があるために注意が必要です。

そのために高齢者の過活動膀胱治療は治癒を目標とするのではなく、症状の軽減を目指すという意識をもつとよいでしょう。

またどうしても全身の他の病気を有していることが多い高齢者では、他疾患で処方されている薬剤が下過活動膀胱の症状を悪化させているケースがあることにも気をつけておく必要があります。

スポンサードリンク

まとめ

過活動膀胱の治療法はくすりだけではありません
過活動膀胱の治療の基本
生活指導
過活動膀胱の薬物治療
抗コリン薬の副作用と高齢者

このエントリーをはてなブックマークに追加
Tweet
LINEで送る
Pocket

Filed Under: 過活動膀胱 関連タグ:治療, 過活動膀胱

スポンサードリンクと関連コンテンツ

記事を探す

スポンサードリンク

カテゴリから探す

  • 慢性的な疾病
    • 高血圧症
    • 糖尿病
    • 血圧・血流
    • 高脂血症
    • 肥満
    • 鈍痛
  • 入院
    • 余命宣告
    • 寝たきり度
    • リハビリテーション
    • 敗血症
    • 人工呼吸
  • 介護
    • 食事制限
    • サプリ
    • 看取り
  • 検査
    • 血液検査
    • コレステロール
    • アミラーゼ
    • 画像診断
  • 胃腸系の疾病
    • 胃がん
    • 膵臓がん
    • 大腸がん
    • 胃潰瘍
    • 胆嚢癌
    • 十二指腸潰瘍
    • 下血
    • 便秘
    • 腸閉塞
    • 潰瘍性大腸炎
    • 膵炎
    • 急性膵炎
    • クローン病
    • 膵管内乳頭粘液性腫瘍
    • 下痢
    • 胃ろう
    • 胃下垂
    • 逆流性食道炎
    • 過敏性腸症候群
  • 心臓系の疾病
    • 狭心症
    • 心筋梗塞
    • 動悸
    • 拡張型心筋症
    • 不整脈
    • 慢性心不全
    • 心臓弁膜症
    • 心肥大
    • 心房細動
    • 虚血性心不全
    • 肥大型心筋症
    • 心筋炎
    • 期外収縮
  • 呼吸器系の疾病
    • 咳
    • 肺炎
    • 肺炎球菌
    • 気管支喘息
    • 肺気種
    • 肺結核
    • 肺気胸
    • 呼吸
    • トリコスポロン
    • 肺がん
  • 脳の疾病
    • 脳梗塞
    • 脳出血
    • くも膜下出血
    • 脳卒中
    • 脳血栓
    • 物忘れ
    • 認知症
    • アルツハイマー
    • 脳血管性認知症
    • 髄膜炎
    • 偏頭痛
    • 脳血管障害
    • パーキンソン病
    • 脊髄小脳変性症
  • 肝臓系の疾病
    • 肝臓癌
    • 肝炎
    • 肝硬変
    • ハーボニー
    • 脂肪肝
    • 胆石症
    • 胆嚢炎
    • 胆嚢
    • 胆嚢ポリープ
    • 腹水
    • 黄疸
  • 血管外科
    • 血管
    • 動脈硬化
    • 動脈解離
    • 腹部大動脈瘤
    • 下肢静脈瘤
    • 閉塞性動脈硬化症
    • 血管腫
  • 泌尿器系の疾病
    • 痛風
    • 膀胱炎
    • 尿路感染症
    • 過活動膀胱
    • 膀胱がん
    • 尿管結石
    • 尿路結石
    • 尿崩症
    • 前立腺肥大症
    • 慢性腎不全
    • 腎結石
    • 腎臓がん
  • 喉
    • いびき
    • 下咽頭癌
    • 痰
    • 食道癌
  • 皮膚の疾病
    • 帯状疱疹
    • 蕁麻疹
    • 水虫
    • 痔
    • 痔ろう
    • 疥癬
    • 乾癬
    • 脂漏性角化症
    • カンジダ症
    • 褥瘡
    • 蜂窩織炎
    • 掌蹠膿疱症
    • 貨幣状湿疹
    • 類天疱瘡
    • ほくろ
    • メラノーマ
    • 皮膚掻痒症
  • アレルギー
  • めまい
    • 立ちくらみ
    • 目がチカチカする
    • 良性発作性頭位めまい症
  • 耳
    • 突発性難聴
    • 三半規管
    • 外耳炎
    • 外耳道炎
  • 血液疾患
    • 鉄欠乏性貧血
    • 頭がぼーっとする
  • 口腔内
    • 味覚
    • 歯茎
    • 歯周病
    • 歯ぎしり
    • 口呼吸
    • 口腔癌
    • 口内炎
    • 口角炎
  • 目の疾病
    • 白内障
    • 緑内障
    • 加齢黄斑変性
    • ものもらい
    • 黄斑上膜
    • 黄斑前膜
  • 鼻の疾患
    • 副鼻腔炎
    • 後鼻漏
  • 神経疾患
    • 肋間神経痛
    • 聴神経腫瘍
    • 筋萎縮性側索硬化症
    • 線維筋痛症
    • 迷走神経反射
  • 甲状腺の疾病
    • 副甲状腺機能亢進症
  • 関節・骨の疾病
    • 肩の痛み
    • 腰痛
    • 関節リウマチ
    • 椎間板ヘルニア
    • 坐骨神経痛
    • 骨粗鬆症
    • 腰椎すべり症
    • 脊柱管狭窄症
    • 腰椎分離症
    • 腰部脊柱管狭窄症
    • 変形性脊椎症
    • 変形性関節症
    • 化膿性脊椎炎
    • 掌蹠膿疱症性骨関節炎
  • 足
    • こむら返り
    • 足のむくみ
  • 顔面麻痺
    • ベル麻痺
    • ハント症候群
  • 心の病気
    • 睡眠
    • うつ病
  • その他
    • 総合診療科
    • セカンドオピニオン
    • 加齢臭
  • 薬剤
  • 食いしばり

Copyright © 2025 koureisya-byouki-iroha.com