慢性的な 肩の痛み に悩まされている方には ストレッチ が大変有効です。病的ではない肩の痛みは姿勢の悪さなどからもくると言われていますが、ストレッチで筋肉をよくほぐしてやることで、姿勢の改善もみこめます。そうすると肩の痛み自体も出にくくなって相乗効果が期待できます。
肩の痛みとすっきりサヨナラ!よく効くストレッチ方法(前編)
注意して!ストレッチをするべきではない状態
すぐにでもストレッチを始めたいですが、その前に大事なことがあります。肩の痛みは原因も症状もさまざまで、その中にはストレッチをしてはかえって逆効果になるという症状もあります。どのような状態に気をつけるべきかを知っておきましょう。
まず、痛くて腕を上げることすらできない場合です。これは筋肉や腱の断裂という危険な状態が考えられ、ストレッチを行っては悪化させてしまいます。目安としては腕を肩の高さより上に上げられるかどうかです。
次に、肩の一部分がずっと腫れていたり熱を持っているという場合です。これは内部で何らかの炎症を起こしている可能性が非常に高いですので、この場合もストレッチは禁忌です。
さらに、転倒や衝突などをして肩に衝撃が加わった後、少したってから痛みや腫れが出てきた場合もストレッチで治る種類の肩の痛みではありません。この場合も筋肉や腱の損傷が考えられます。
以上のようなケースでは決して素人療法をしようとせず、必ず医師に相談しましょう。
また、肩の痛みは整形外科的な原因のみではなく、まれに狭心症や心筋梗塞の前兆でおこることもあります。その点でも少しでも不安があるならば医師の判断をあおいだ方がよいでしょう。
椅子に座ってできるストレッチ
以上の注意事項に気をつけたうえで、それでは肩の痛みによく効くストレッチの方法を紹介していきます。最初は椅子に座ったままできるストレッチ2種類です。デスクワークの方は仕事の合間にもできるものなので、こまめに繰り返すのがよいでしょう。
まずは膝を抱え込むストレッチです。椅子に座ったままで片足を軽く持ち上げて、その膝頭を両手で抱えるように持ちます。
そのまま20秒間、全身を脱力させた状態でポーズをキープします。終わったらまた逆の足を抱え、各3回ずつ行ってワンセットです。このストレッチでは肩から肩甲骨にかけて刺激を与えることができます。全身を脱力させていることが特に効果のあるポイントです。
次に、胸をおこしながら呼吸をするストレッチです。この方法では呼吸が浅い方が、うまく深呼吸をできるようにもなります。椅子に座って手の甲を膝の上に置き、目線を膝頭に合わせます。すると背中が少し丸まります。
この状態から、手を膝から骨盤にかけて徐々に滑らせて行くと背中が伸びると共に肩甲骨が内側に寄って行き、こりや緊張をほぐすことができます。この時息をしっかり吸いながら行うとよりよいです。また、顔は徐々に上がり正面を見る形になります。
しっかりと伸ばしきったら、今度は逆の動きを行い、元の位置に手と目線を戻します。これでワンセットです。慣れるまでは少々難しいので、動きを覚えることを目標にしながら行います。10回程度繰り返すのがよいでしょう。
まとめ
肩の痛みとすっきりサヨナラ!よく効くストレッチ方法(前編)
注意して!ストレッチをするべきではない状態
椅子に座ってできるストレッチ