蜂窩織炎は突然で、急激に悪化する皮膚の病気です。蜂窩織炎が改善されてくると、安堵しがちですが再発しやすいので注意が必要です。 蜂窩織炎 の 再発 はなぜ起きるのか、詳しくご説明いたします。
蜂窩織炎の原因と誘因
蜂窩織炎 は皮膚表面の傷口などから侵入した細菌による感染や菌血症などが 原因 です。皮膚炎や皮膚潰瘍、足白癬なども細菌の侵入口になります。リンパ浮腫などむくみが続く病気や糖尿病、免疫不全などは蜂窩織炎の誘因となります。
犬やネコ、人に咬まれて生じた蜂窩織炎は通常とは異なる細菌が原因のことがあり注意が必要です。Helicobacter cinaedi菌血症は特に蜂窩織炎を合併することが多いことが知られています。
蜂窩織炎とはどんな病気?
蜂窩織炎 は皮下組織に細菌が感染して起こる病気で、感染部位の発赤や腫れ、痛み、発熱などの症状が出ます。診断の決め手になる検査はなく、症状や身体所見で診断されます。
注射薬や飲み薬の抗生物質で治療し順調ならば5~10日ほどで治癒しますが、経過や持病によっては入院が必要になる場合もあります。
白癬でできた傷が細菌の入り口となって蜂窩織炎が起こることがあり、注意が必要です。
蜂窩織炎の症状とその鑑別疾患
蜂窩織炎 の症状として発熱、局所的な皮膚発赤、腫れ、痛みなどがあります。丹毒でも同様の症状が出ますが、丹毒では発赤している部位の境界がはっきりしていることが多いことに対して、蜂窩織炎では境界が不明瞭となります。
壊死性筋膜炎、痛風発作、下肢静脈血栓症、虫刺されなどでも蜂窩織炎と似た症状が出現することがあるので鑑別が必要です。特に壊死性筋膜炎は時として致命的になる場合があり重要な鑑別疾患です。