「気管支喘息は元を断つことが大事です(前編)」では、気管支喘息のメカニズムや症状についてご紹介いたしましたが、後編では 気管支喘息 の治療法や日常生活において気を付けるべきポイントをご紹介いたします。
気管支喘息は元を断つことが大事です(前編)
生体に障害を及ぼす免疫反応がアレルギーです。生体は体外から侵入した異物に対して、抗体、感作リンパ球を作り、異物の再度の侵入に対して、その異物を取り込んで無害化することができます。これが、生体が持つ防衛機構の一つで免疫反応と呼ばれています。
抗体、感作リンパ球を作る異物を抗原といいますが、この抗原が厄介なもので、抗体(感作リンパ球)との結合による免疫反応が生体に障害を起こすのです。このことをアレルギー反応と呼び、抗原のことをアレルゲンといいます。
皆さんも、アレルギー反応によっておこる病気をご存知だと思いますが、アレルゲンと接触した結果、症状を起こす疾患を挙げると、例えば、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症、アナフィラキシーショック、急性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などがありますが、これらを総称して、アトピー性疾患と呼んでいます。
今回は、この中から 気管支喘息 を採り上げることにします。
肺結核の症状から知る一人ひとりの力
肺結核は、糖尿病や高血圧症が国民病と言われているのと同じように、肺結核は終戦前から暫らくの間、日本人の国民病と言われていました。
堀辰夫の作品に「風たちぬ」がありますが、この作品は、彼が結核を患いながらも、彼よりも症状の重い婚約者に付き添って、空気のいい信州の高原にあるサナトリウムでの経験を描いた作品です。
当時は、結核は治療薬がないため、もっぱら「大気、安静、栄養」療法が主流で、自分の免疫力、自然治癒力に頼るしかなかった時代です。
今でこそ結核はいい薬が開発されたため、不治の病ではありませんが、化学療法が進歩した現在でも、多くの肺結核患者が見受けられ、それも高齢者の間に発症しているのです。
ここ数年は年間で二万人を超えるぐらいの人が新患者として登録され、各年度末の登録者数は5万人を超えています。
人口10万人当たりの日本の結核罹患率は、アメリカの5.2倍、ドイツの3.3倍、オーストラリアの2.8倍になっています。
これを見る限り、日本から結核を撲滅するのは、そう簡単にはいかないようです。そこでこれより結核、中でも 肺結核 について考えていきましょう。
肺気腫の治療について
私たち人間は呼吸をすることにより空気中に含まれる酸素を取り入れ、いらなくなった二酸化炭素を吐き出します。この呼吸が上手くできないと必要な酸素を取り入れることができず、いろいろな弊害をもたらし時には死に至ります。この呼吸障害をもたらす代表的な病気が肺気腫です。
ここではこの病気なってしまったらどうしたらよいか、 肺気腫 の 治療 についてご紹介していきます。